一般歯科 General dentistry 虫歯の原因 虫歯の原因は以下のようになります。 細菌(ミュータンス菌):ミュータンス菌は約μm(/000mm)の球状の菌で、歯垢(プラーク)となって歯の表面に付着し、糖質から酸を作り出します。その酸が、歯の成分であるカルシウムやリンを溶かして歯をもろく、スカスカにしてしまいます。 糖質:食べ物に含まれている糖質(特に砂糖)は、ミュータンス菌が酸を作る材料に使われます。間食が多い人や、キャンディーやドリンクなど甘いものをよく摂る習慣のある人は、歯の表面が酸にさらされる時間が長いため、虫歯になりやすくなります。 歯の質:歯が作られる時の環境の違いなどで個人差がありますが、エナメル質や象牙質の状況(=歯の質)によって、虫歯になりやすい人もいます。特に乳歯や永久歯が生えたばかりの子どもは注意が必要です。 虫歯の進行は以下のようになります。 初期虫歯(セルフケアで修復できる):まだ歯に穴はあいていないが、表面が溶かされてツヤがなくなり、白く濁って見えたり薄い茶色になったりします。この初期虫歯の状態であれば、「再石灰化」によって健康な歯に戻すことができます。 エナメル質の虫歯(治療が必要となる):歯の表面(エナメル質)の限られた狭い範囲に穴ができている状態。 象牙質まで進んだ虫歯:虫歯が歯の内部に広がり、象牙質まで進んだ状態。この段階では冷たい飲食物で痛みを感じるようになります。 神経まで進んだ虫歯:虫歯が神経(歯髄)まで進んでいる状態。この段階では激しい痛みがある。 歯根だけ残った虫歯:歯冠部(歯ぐき〈歯肉〉から上の見える部分)がほとんど崩壊し、歯根だけ残った状態。この状態になると治療は困難になり、通常は歯を抜くことになる。 以上の情報は一般的なものであり、個々の状況により異なる場合があります。具体的な症状や懸念がある場合は、当院に相談してください。 歯周病 歯周病の原因は以下のようになります。 歯垢(プラーク):歯周病の主な原因は歯垢(プラーク)です。これは細菌の塊のようなもので、中にある細菌が出す毒素により、歯の周りに炎症を起こし歯周病になってしまいます。 口内環境と生活習慣:口内環境や生活習慣によって歯周病は悪化しやすくなります。口が空いていると、口内が乾燥して歯垢(プラーク)が溜まりやすい状態になってしまうのです。 また、歯並びが悪い方も注意が必要です。歯磨きが不十分で磨き残しが出やすく、歯周病の原因となる歯垢(プラーク)がつきやすくなってしまうからです。 歯周病の進行は以下のようになります。 歯肉炎(歯周病の初期段階):歯ぐき(歯肉)に炎症が起こった歯周病の初期段階です。症状は、歯と歯ぐきの間が腫れる、触れると出血、歯ぐきが盛り上がって歯肉溝(歯肉ポケット)が深くなるなどがあります。 歯周炎(進行した歯周病):歯周炎とは、歯肉炎がさらに進行した状態です。症状は、歯ぐきの腫れや出血、歯が揺れる、歯周ポケットから膿が出るなどがあります。 以上の情報は一般的なものであり、個々の状況により異なる場合があります。具体的な症状や懸念がある場合は、当院に相談してください。 歯周病が引き起こす様々な疾患 全身疾患 【肺炎】 現在日本人の死亡原因第3位と高い割合を占めています。 その中でも飲み込みの低下などで引き起こされる『誤嚥性肺炎』は、お口の中の菌が肺に感染して起こされます。 80歳代の約80%、90歳以上では95%以上が誤嚥性肺炎であったというデータもあります。高齢者の肺炎はほとんど誤嚥性肺炎であると言えます。 誤嚥性肺炎の原因となる細菌の多くは、歯周病菌であり、予防には歯周病のコントロールが重要になります 動脈硬化 心筋梗塞 脳卒中 お口の中の歯周病菌が、血管に入り込み全身を回って心臓に流れつきます。 歯周病菌などの刺激により動脈硬化の原因となる脂肪沈着物が出来血液の通り道は細くなります。 沈着物が剥がれて血の塊が出来ると、その場で血管が詰まったり血管の細いところで詰まります。それが心筋梗塞の原因になります。 また脳の方まで流れて、脳血管が詰まると脳卒中になります またこれらの治療に使われる事の多い抗カルシウム拮抗薬(降圧剤) を服用されている方は、歯茎の腫れや増殖を起こしてしまうことがありあます。 降圧剤には色々種類がありますのでどの種類の薬を飲んでいるか是非お薬手帳でご確認ください。 歯茎の腫れを予防するには定期的なメンテナンスが大切です。 糖尿病 糖尿病にかかっている人は、歯周病にもかかりやすくなることがわかっています。 高血糖の状態が続くと免疫機構が狂い体の抵抗力が低下し、歯茎が腫れやすくなります。 また歯茎の腫れた状態が長く続くと炎症を引き起こす物質が血管を通り全身に放出されます。 放出された炎症物質は血糖値を下げるインスリンを効きにくくし糖尿病が進行しやすくなります。 妊娠と歯周病 妊娠中は女性ホルモンの増加による『妊娠関連性歯肉炎・歯周炎』を引き起こす場合があります。 特に歯周病菌であるP.intermediaは女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンの上昇とともに増加する歯周病菌として知られています。 妊娠中歯周病を放置していると早産や低体重児出産のリスクを高めると言われています。しかしながら徹底的に歯周病治療を行うことで歯周病を最小限に抑えこれらのリスクを軽減できます。 タバコと歯周病 喫煙は歯周病重症化において大きなリスクのひとつです。 タバコに含まれるニコチンは、血管収縮作用があります。血管が収縮されます。 収縮により毛細血管が豊富である歯茎や歯を支えている骨に十分な栄養が行き届かなくなります。また血管の収縮により歯茎の腫れが隠されてしまい歯周病の発見が遅れてしまいます。気付いた時には重症になっている可能性があります。 矯正治療について 矯正治療は、歯並びや噛み合わせが不適切な状態を改善するための治療です。 目的:矯正治療の主な目的は、悪い歯並びや噛み合わせを改善し、正しく機能的な咬み合わせを獲得することです。これにより、食事をする際の咀嚼機能が向上し、虫歯や歯周病の予防にもつながります。 方法:矯正治療では、矯正装置を通じて歯や顎の骨に力をかけ、歯並びと噛み合わせを改善します。この治療は、歯を削って「差し歯」にすることは基本的にありません。 影響:歯並びは口元の美しさや表情の成り立ちとも深い関わりがあり、矯正治療によって口元はもちろん、目から下の顔立ちが整ってきます。 リスク:不正咬合をそのままにしておくと、食べ物がよく噛めない、歯槽膿漏になりやすい、口臭の原因になる、顎の関節に負担をかけるなどの問題が出てきます。 治療対象:矯正治療の対象は、歯並びが悪い人だけでなく、噛み合わせが悪い人、顎の成長・発育に問題がある人など、幅広い症例に対して行われます。 以上の情報は一般的なものであり、個々の状況により異なる場合があります。具体的な症状や懸念がある場合は、当医院に相談してください。 治療方針・治療の流れ 1.相談 お口の中を見させていただいて簡単な診査を行い、お悩みや治療への疑問・心配事などについて、ご相談を承ります。 2.精密検査 エックス線撮影、口の中や顔の写真撮影、歯型の採取を行います。 3.治療計画の立案・説明 精密検査のデータを基にして、患者さんに最も適した治療計画を立てます 4.治療開始 装置の装着状態のチェック、装置の調整、歯の動き具合のチェックなど2週間から1ヶ月の間隔で通院していただきます。 5.保定装置の使用 きれいな歯並び・噛み合わせになったら、後戻りを防ぐために保定装置を使用していただきます。 補綴治療について 補綴治療は、欠けたり失ってしまったりした歯を人工的に補うための治療法です。 目的:補綴治療の主な目的は、欠けたり失ってしまった歯をクラウン、ブリッジ、インプラント、入れ歯などで補い、問題が起きていた機能(咀嚼、発音、嚥下等)を回復することです。また、審美性も改善されます。 方法:補綴治療では、以下のような種類の治療法があります。 ◆被せ物(クラウン):虫歯などで削った部分を補うために選択されることが多いです。 ◆入れ歯:部分的に失ってしまった歯を支える部分入れ歯、すべての歯を失った場合にそれを補う総入れ歯の種類があります。 ◆ブリッジ:歯が〜本なくなった場合には、両隣の歯を土台として橋を渡すようにつないで治療します。 ◆インプラント:あごの骨を土台として骨と結合するチタンで作られたインプラントを埋め込み、人工歯を取り付ける治療法となっています。 影響:補綴治療により、見た目だけでなく、お口の機能を改善させることが可能です。以上の情報は一般的なものであり、個々の状況により異なる場合があります。 具体的な症状や懸念がある場合は、当医院に相談してください。 小児歯科について 歯科医院における小児歯科治療は、子どもの口腔内環境とその成長発育に特化した治療法です。目的:小児歯科治療の主な目的は、子どもの口腔内環境を健康に保ち、虫歯や歯周病の予防、そして健全な歯の育成を目指すことです。方法:小児歯科治療では、以下のような種類の治療法があります。◆歯磨き指導:子どもの口腔ケアの方法を教え、日々の歯磨きの習慣を身につけることを促します。◆フッ素塗布:虫歯の予防のために、歯にフッ素を塗布します。◆シーラント:虫歯になりやすい歯の溝にプラスチックの樹脂を流し込み、汚れの蓄積を防ぎます。◆食事習慣の指導:子どもの食事習慣を改善し、口腔内環境を整えることを目指します。◆対象年齢:小児歯科治療の対象年齢は明確な定めはありませんが、一般的には0歳から15歳くらいまでが対象です。乳歯が生え始める6ヶ月頃に一度小児歯科を受診するのがおすすめです。以上の情報は一般的なものであり、個々の状況により異なる場合があります。具体的な症状や懸念がある場合は、歯科医に相談してください。